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普天間問題 返還白紙、固定化も(産経新聞)

2009.12.16
普天間問題 返還白紙、固定化も(産経新聞)

 政府が米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先決定を先送りしたことで、米政府との交渉は閉塞(へいそく)状況に陥った。米政府は、同県名護市辺野古以外の移設先を模索する場合、普天間飛行場の返還や在沖縄海兵隊8千人のグアム移転を白紙化する考えをすでに伝達しており、13年前に合意した普天間返還そのものが元のもくあみとなる公算が大きくなった。

 「それはスペース・イシュー(宇宙問題)だ」

 普天間問題をめぐる日米当局者間の会話では、こんな用語が定着した。「宇宙人」の異名をとる鳩山由紀夫首相の意味不明で理解不能な言動を指している。

 移設先や決定時期をめぐる日本政府の対応は迷走した。日米交渉では、日本側は辺野古以外の移設先検討を米側に打診した場面もあった。しかし、米側は固かった。

 「日米合意を崩せば、海兵隊から再び移転の同意を取り付けることは不可能になる」

 米側の切迫感は首相にも伝えられていたが、首相は危機感を抱くことなく新たな移設先探しに固執した。しかし、首相自身が「新たな移設先が簡単に見いだせればいいが、難しい」と述べるように、あてがあるわけでもなかった。

 この間、首相発言の真意を問いただす米交渉担当者に日本側は「首相の発言をあまり真に受けない方がいい」とまで言って、はぐらかすしかなかった。

 15日の基本政策閣僚委員会では、社民党の福島瑞穂党首(消費者・少子化担当相)の抵抗で、移設先決定の期限を区切ることもできなかった。これを受けて、日米外交筋は、「米側が年内交渉に応じる可能性はない」と断言。その上で、こう予想してみせた。

 「来年2月には2011会計年度予算から在沖縄海兵隊8千人のグアム移転事業費が消え、普天間飛行場の改修費が盛られるかもしれない。日本側の合意破棄を理由として、普天間返還そのものがなくなるということだ」

 米政府関係者によれば、「海兵隊は生活に便利な普天間に居続けたいのが本音。日本の足踏みに彼らは乾杯しているだろう」という。合意を破棄したツケは普天間飛行場の固定化という形で払わなければならない可能性がある。

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